代表幹事ごあいさつ
一般社団法人 金沢経済同友会
代表幹事 福光松太郎
代表幹事 砂塚 隆広
私たち金沢経済同友会は、「ふるさとのありように心を砕く」を活動の理念に掲げながら地域経済の発展を図り、多くの住民が「ふるさと」に誇りと自信を持つことのできる地域社会づくりを目指しています。また、現実的で具体化が可能な提言やアイデアを発信する一方、自ら行動することによって実現していこうという方針も活動の志として掲げています。
本年元日、能登半島地震が起き、奥能登地域を中心に県内全域で大きな被害が発生しました。亡くなられた方とご遺族に衷心よりお悔みを申し上げます。また、被災された多くの皆さんに心よりお見舞いを申し上げます。
能登半島地震の本格的な復旧・復興はまだこれからという状態ですが、一方で本年3月には北陸新幹線の敦賀延伸によって、県内の全線が開業しました。2015年3月の金沢開業から9年、この地は再度の新時代を迎えました。この機を逃さずに経済を回すことが、被災地の復旧・復興にもつながるものと確信しています。
当会は北陸新幹線の金沢開業当時から、「歴史と文化を大切にした地域づくり」を活動の柱に据えてきました。今回の地震で被災の中心となった能登は、立国という点では加賀よりも古い歴史を持ち、独特の文化が彩ってきたところです。復旧・復興に当たっても、歴史に裏打ちされた文化の灯を消さない視点、努力が必要なことは言うまでもありません。
また、北陸新幹線に関しても、同様の視線が必要です。金沢開業当時から当会は、この地域が、いつまでも人を引き寄せる魅力的な所であってほしいと願い、石川県には文化立県、金沢市には文化都市を目指すよう提唱してきました。この考えは近年、県や金沢市の政策に重点的に取り入れられるようになり、その一環として文化観光磨きに力が入ってきています。
当会と金沢商工会議所、石川県芸術文化協会が協力して22年に立ち上げた石川伝統芸能支援経済人会議の活動も、この文化観光磨きの一翼を担うものです。金沢三茶街の芸妓衆らの伝統芸継承を支援するなど、伝統芸能を末永く継承していくことは、この地の誇りともいえる伝統文化の保持、強化にほかなりません。
私たち金沢経済同友会は、心ある経済人の方々と力を合わせ、これからも積極的な提言を行い、その実現に向けた行動を力強く進めていきたいと考えています。