この金沢創造都市会議、通称「金沢ラウンド」といっておりますが、平成9年4月に金沢経済同友会40周年記念の提言としてスタートし、これまで2回のプレシンポジウムを経て、今回の第3回目のプレシンポジウムをもって練習をいったん終わりにして、来年度、正式な第1回目を迎えようという計画を持っております。決して金沢のための会議ではございませんで、創造都市の皆様、そしてまた創造都市づくりに関係していらっしゃる皆様に金沢の地に集まっていただき、できれば毎年世界中の都市をテーマにした議論をと繰り広げていただき、またその中から情報発信を行なっていきたいと思っているわけです。今からスライドを使い、この機会にもう一度金沢ラウンドのご説明をさせていただきたいと思います。そして正式な第1回のラフスケッチをご紹介したいと思います。
●正式名称「金沢創造都市会議」、通称「金沢ラウンド」といっております。
●金沢を議論のステージとする。新しい都市をテーマにした国際会議の創造ということです。
○創造都市とは、これまで佐々木先生を始めとする皆さんの定義として、「自立した経済基盤と個性的な文化を育む創造性あふれる都市」と定義しており、都市の規模とはあまり関係ない考えを採っております。
●金沢創造都市会議は、世界の都市プランナー、研究者、行政関係者、起業家、芸術家そして市民、この分類はもっともっと展開できるわけですが、21世紀の新しい都市像として期待される創造都市に関する研究、討論、ならびに実践と交流と総括の場とまとめてあります。できればある一定以上の固定されたメンバーで議論を毎年重ね、そのコアメンバーを中心に創造都市学会といったものを作りたい。そして、創造都市会議の運営の中心を、その学会にもっていけないかと考えております。もちろん学会といいましてもさまざまな方に参加していただけるものです。
●分科会の構成ですが、中心的なチェアパーソンとゲスト、コアメンバー、そして参加者としてのフォーラムメンバーという格好で作りたい。全体に学会員ということですが、コアメンバーの方々は、充実してくれば学会の理事メンバーとなればと思っておりまして、こういう方々がいろいろと混じった分科会を6つくらい企画しております。
●プレゼンテーションは参加者の自己紹介を含めた全員のご提言、ご発言があって、それから分科会、ワークショップ、それから畳シンポジウムのようなものも続けていきたいと思っております。そしてショーケースがあって、円卓会議がある。こんな感じです。
●このワークショップですが、昨年のプレシンポジウムで、単なる議論だけではなく、何かいろいろな実験もしたらという話もありましたので、この会議の前までに、ぜひこの町を使って、都市に共通
な問題やテーマに関する具体的な実験を行なって、その結果をワークショップとして発表することができればと考えております。
それから、このショーケースというのは、さまざまな都市のいろいろな試みの成功例や、場合によっては失敗例のようなものが、VTRやインターネット、あるいはポスター展示でもいいのですが、何らかの方法で並ぶようなことができないだろうかと思っております。少しこの円卓会議というのは、今プレでやっております全体会議というか、最終的に全部が議論されるような場と考えております。
●正式な第1回目の日程を、今のところこのように2泊3日で考えておりまして、プレゼンテーションからワークショップ、レクチャー、レセプション、2日目に分科会と畳シンポジウム、3日目に全体円卓会議を行なって、さよならランチで解散する。このような考え方でたたき台を作っております。これまで第3回の実験を踏まえて、いよいよ2001年度の終わりのころ、来年の今ごろまでに準備を進めたいと思っております。
今日の分科会は、都心(みやこごころ)というテーマを持っているわけですが、それぞれ本番のためにいろいろとお知恵をお貸しいただければと思っております。いずれにしても、こんな試みで、都市問題についてのアスペンのような立場に金沢がなれればというのが、このもともとの提言の趣旨でございましたので、何とかそんなふうにできればと思っているところです。どうぞ熱い、活発な議論を心からお願い申し上げまして、ご説明と感謝のご挨拶に代えさせていただきます。